ゴルフ用語をしている方は、
よく知っている言葉。
「ティーアップ」。
ゴルフボールをちょっと上げて、
打ちやすくセットすることですね。
これを、コミュニケーションに置き換えると
相手を「ちょっと持ち上げる」ということに
言い換えることができます。
例えば、ある人の講演会に行くとして。
「良い会だから」と、
あなたは友人を誘います。
その際、友人はあなたを信頼して、
ついてきてくれます。
あなたは、「せっかくだったら、
より有意義に過ごしてほしい」
と願います。
想像してみて。
「今日の講演会の講師、
小泉純一郎さんなんだよ。」
と伝えたときと、
「今日の講演会の講師、
私の叔父さんなんだよ。」
と伝えたとき。
友人は、どちらの方が
「前のめり」になるでしょうか。
恐らく、どちらか一方に
強く反応するはずです。
例えば、美味しい食事屋さんに
ママ友を誘ったとき。
あなたは、自然とティーアップをしている
はずなんです。
「今日の店はね、シェフがあの国で修行して、
どこそこの名店で働いた後に、
独立してつくった店なんだよ。
ミシュランで何とか星で、
お酒も美味しいんだー。」
と。
これが、まさにティーアップ。
今から相手と引き合わせる対象の
「良い点」を最大限に持ち上げて
相手の姿勢を前のめりにさせる、
ということ。
そうすることで、友人の時間を
より濃く、より有意義なものに
できるように導く、ということです。
バンドのライブを想像してみてください。
もともと大好きなバンドだったら
1曲目からノリノリで音楽に反応しますよね?
でも、よく知らないバンドだったら、
最初の曲は、様子見しませんか?
「あ、良いかも・・・?」と思って、
2曲目あたりから、
徐々に音楽に反応したりするってこと、
あると思うんです。
でも、本当に良い曲を演奏するバンド
だったとしたら、
この「最初の曲の様子見の時間」って、
人生にとっては勿体ない気がしませんか?
そこを、ティーアップで補ってあげることが、
人のためになる場合もある、ということ。
あなたの大好きな、あるもの。
人に薦めるとき、
「自分は好きだけど、
相手にとってはどうかな・・・」
と、ちょっと引き気味でプレゼンすること、
ありませんか?
「自分は好きなんだけど、まぁ、
肌に合うかわかりませんが、良かったら。」
という中途半端なプレゼン、
することありませんか?
これも、謙虚で日本人らしてく、
良い文化だとは感じます。
でも、本当に薦めたいなら、
ティーアップをすることで相手にためになる、
ということの方が多いんです。
人は、基本的に
誰かに背中を押して欲しがっています。
その人の人生が、より有意義になるように
背中を押してあげることも、
親切のひとつと感じます。
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