プレイルームで遊ぶ男の子

学校を卒業し、社会に出てからの学びは
「自発的」なものになります。
何を、どのように学べば良いのでしょうか。

社会に出てからは、まずは「生活」がありますから、
仕事を遂行する上で必要な知識・技術を習得しなければなりません。
それぞれの職場で一人前とされるレベルには
達しなければならないでしょう。
そしてその上に「昇進したい」「仕事内容をより良くしたい」
という動機から次の学びが始まるのでは無いでしょうか。

私の場合、予備校で「入試日本史」を教えるという仕事ですから、
「日本史の大学入試問題」を学び、
解き方を解説できるようにするというのが第一段階です。
しかし、受験生がどこまで学習しているのかを把握し、
レベルにあった解説にしようと思えば
「高校や中学の教科書の内容」を学ぶことも必要になります。
さらに、教科書には書いていないけれど
単純暗記は嫌だというタイプの受験生には
知識の背景や論理展開を説明すると喜びますから
「大学の歴史学の専門知識」も学ぼうということになります。
歴史なんて面白くないなあと思う受験生に
やる気を出させるため「日常の話題を日本史に結びつけ」て
教える方が良いですから「大河ドラマを初めとする歴史番組や
歴史に関するニュースをチェック」して
入試に必要な知識に結びつけます。
日本史に限らず勉強法が分からない受験生のために
「記憶法を初めとする効率的な学習方法の本、
脳の仕組みに関する本」なども読みます。
さらに「勉強して何になるんだ」と思うと
やる気がしなくなる受験生を奮起させるために
「大学の状況、大学生の就活状況、企業の実情、政治・経済の話」
なども勉強し、今の勉強との関連を語ります。

つまり、社会人としての学びは仕事に必要な専門知識を
「幹」として堅固のものにした上で、
仕事をさらにより良くしようという発想から知識の範囲を広げ
「枝葉」を付け加えていくというイメージになるでしょう。
向上心は学びを展開させることになります。
(続く)

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