学歴社会が根強く残る理由を考察しています。
前回は「学歴選考」の「妥当性」についてお話しました。
今回はちょっと角度を変えて、
市場のメリットという側面で考えてみましょう。
学歴社会が根強く残る理由として、
「変えたくない理由」が存在するのではないか、
という切り口で、大学生の市場規模を調べてみました。
2008年の矢野経済研究所の調査によると
大学生の市場規模は1兆4,460億円であることが分かりました。
これだけだと大きいかどうか分かりませんので
参考までに、他の市場も紹介します。
2013年 ITアウトソーシング 3兆722億円
2012年 住宅リフォーム市場 6兆1,894億円
2012年 スポーツ用品市場 1兆2,838億円
なんと、多くの人が購入するスポーツ用品の市場よりも
大きな市場が存在するという意外な事実が存在します。
なお、2008年の日本全体の名目市場規模がおよそ96.5兆円、
約1.5%程度の市場規模を持つことになるので、
比較的大きな市場と言えそうです。
つまり、現在では「学生市場」が
大きな「マーケット」として成長しており、
「この市場をあえて失う理由が特に無い」
という見方もできそうです。
実際、企業ぐるみで全体的にそこまで考えて
「学歴システム」を維持しているとは思いませんが、
このシステムを残す為の助成金整備やら法整備やらに
あくせくと勤しんでいる人が存在する想像は
つきやすいのではないでしょうか。
今回はちょっと趣向を変えて、
「学歴社会」が成立、存続している理由を述べてみました。
次回も、まだもう少し「学歴社会」のお話は続きます。
それでは今日も良い1日を!
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