妻に、訊いたことがあります。

「父親の役割ってなんだろう?」

妻は、答えを持っていました。
それも即答に近い形で返ってきました。

「母親は、個人としての人間性を育ててさ。
父親は、他の人との繋がりや社会性を育むんじゃないかな。」

細かな生活習慣や、お行儀、振る舞いについては母親が躾ける。
そして、その分野において父親は指導しない。
父親は、人と接するときの礼儀や、
社会との係わり方に関して躾ける。
一般的に父親の方が仕事を通じて、
社会的な視野が広いはずだから、と。

なるほどな・・、と素直に感じました。

ここで、思い出したことがあります。
ある人の言葉。

「父親は、子どもが生まれたと同時に、決断しなくてはならない。
その子に対して人生で1度だけ叱るか。一度も叱らないか。」

確かに、日々の生活習慣にまで父親が口を出していると。
いざというときに。
父への「畏れ」を以て、
子どもの行いに制動をかけることができなくなるかもしれません。

父親の「怒り」は抗生物質のようなもので、
だんだんと効き目がなくなってくるもの。
そう思って、自らの感情をコントロールしつつ、
「怒る」のではなく計画的な「指導する」行為を
意識しようと思ったのでした。

 

9つの誤解:間違いだらけの“子育て”