こんにちは。
みなさんはご自身の歯並びをじっくりと観察したことはありますか?
僕が開業している診療室では、
毎日のように矯正治療についての質問が寄せられます。
「矯正って何をするの?」
「どうやって歯を動かすの?」
「うちの子は何歳から始めればいいのかしら?」
「もう大人なのだけど、何歳まで矯正はできるの?」
「歯並びって治す必要あるの?」
「八重歯ってチャームポイントじゃないの?」
などなどです。
人によって矯正治療をするメリットは違います。
基本的な考え方としては、矯正歯科治療には\不正咬合
(悪い噛み合わせ)がもたらす口腔機能障害を予防・抑制・
回復することを大きな目的とし、さらに患者が精神的、
社会的に満足できる quality of life(QOL)
の向上に貢献することを目的としています。
要するに、歯並びが悪いと歯ブラシが難しくなり、
虫歯や歯周病(歯槽膿漏 しそうのうろう:歯を支える骨がやせて
歯がぐらぐらしてしまっていずれ歯が抜けてしまう病気)になり、
結果として口臭や早期的な歯の喪失などの原因となります。
噛み合わせによっては上顎、下顎が過成長や劣成長してしまい、
出っ歯や受け口の原因となります。
そのため、食べものが消化しにくくなり、
全身の健康を阻害してしまう結果となります。
また、歯並びの見た目の悪さから、
心から 100% の笑顔を人前できず、引っ込み思案な性格になったり、
人目が気になって対人恐怖症になってしまうケースもあります。
欧米では、歯並びが悪くなる前に子供のうちから
矯正を始めることが多いです。
よい歯並びがお子さんの健全な成長発育を促すということが、
国民の意識の中で浸透していることが伺えます。
子どもに矯正をさせるということは、
意識が高いということで社会的にしっかりしている
家庭であることや、高額医療であるのでそれなりの収入が
あることなどを周囲にアピールする目的もあるそうです。
そのため「日本では家にいる時にだけ使う」
目立つ装置を屋外で使用させたり、
より目立ちやすい装置にして矯正をしていることが
わかりやすいようにしているケースもあります。
映画などでもそのような習慣を見ることができます。
例えば『ファインディング・ニモ』でニモを捕まえた
歯医者の先生の娘や、ジョニー・デップ版の
『チャーリーとチョコレート工場」』の幼少期のビリー・ウォンカ、
アメリカのドラマの『アグリー・ベティー』
などはわかりやすいです。
ハリウッドスターのトム・クルーズも、
歯の表面に着けるワイヤーの矯正治療を装着して
メディアの前に出ていた時期があります。
そこまでではなくも、最近では日本でも
矯正治療をしている人を見かけることが多くなりました。
かつては銀行員やキャビン・アテンダントの方は
会社で禁止されていた所もあるそうですが、
今はそういった人前にでる仕事の患者さんも
とても多くなってきました。
これから数回に渡ってじっくりと解説していきたいと思います。
それではみなさん、今日もよい食事を!
カテゴリーや各種特集ページからお越しの方は、ブラウザの「戻る」ボタンでお戻りください。