〜「学問」と「仕事」の共通点〜
前回のお話で、「勉強ができても社会に出てから
何の役にも立たない」という意見に対して、
「学問」を意識した学習を行えば「仕事」でも
高いパフォーマンスを発揮できるとお話ししました。
今回は「学問」の正体を暴きつつ、
「学問」を意識した学習が社会人として
必要な根本的なスキルを養えるという点について触れていきます。
まず、「学問」の正体とはなんでしょうか?
実は、「学問をする」という行為は2つの出発点に集約されます。
その出発点とは「なぜ?」と「どうなる?」の2つです。
つまり、学問のベクトルは
「なぜ?(原因の究明)」「その後どうなる?(未来の予測)」
という2つのベクトルに向かって考えることしか無いんです。
難しいことをしているようで、意外と身近なものなんですね。
そして、これは、「仕事」において
いつも私たちが考えていることと何ら変わり無いんですね。
好調だったとある部署の売れ行きが悪くなった。
原因は何なのか?顧客の満足度が下がったのか、
競合他者の製品の品質が向上した、
もしくは、価格競争が始まっていて乗り遅れたのか、
はたまた、単純に現場のオペレーションが鈍化していて
今まで通りのパフォーマンスを発揮できていないのか。
そして、このままの状態で改善を施さずに放置すればどうなるのか、
商材自体に原因があるとすれば、新しい顧客の嗜好に沿う為に、
どのように改善を施していくのか。
この様に、「学問」も「仕事」も今持っている情報を精査し、
不足している情報を導きだすことで、
原因と予測を思考するという点において、
プロセスは全く同じであると言っても過言ではないんです。
そして、これは「仕事」をする人が
どのポジションにいたとしても働く力学です。
現場レベル、中間管理職レベル、経営者レベル、
それぞれ考える内容と範囲に差はありますが、
自らの仕事の問題点を発見し、
改善を加えていくという点では全く変わりがありません。
こうやってみると、ただ単純に受け身として
教育を受けていく人と「学問」の過程を学習に取り入れて
成長していく人では、その後の取り組みに差異が出てくるのは
明らかでしょう。
このように考えていけば、教育や学問に対して抱くイメージの中に、
偏差値以上に重要視できる価値が見えてくるのではないでしょうか。
前回も述べた様に学問とは
「知ってる知識の中で分からないことを考えて発見する」
作業であって、知識の量は関係無いとお話しました。
「学問」は何歳からでも始められる生涯学習です(笑)。
考える内容は問われません。
是非お子様と一緒に様々なことに思いを馳せて、
新しい発見を楽しんで下さい。
それでは、明日も良い1日を!
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