こんにちは。
歯が痛くなるのはなぜでしょうか?
それは、「歯虫」という悪い虫が歯の内部を食べてしまうからです。
というのが紀元前2〜紀元後18世紀末までの定説でした。
その様子は愛知県歯科医師会館の中にある歯の博物館に資料として
展示してあります。
虫歯を歯科用語で「齲蝕」と書きます。
そもそも「齲」という字は「歯」と「禹」で構成され、
「禹」だけでも「虫」という意味があります。
黒く穴があいてしまった歯の中に見える神経を
虫と勘違いしたようです。
歯の痛みを感じるのは今も昔も変わりなく、
虫歯は人々を苦しませてきたようです。
お子さんに虫歯を説明する際には
「虫さんが歯を痛くしないようにハミガキしようね〜」
なんて説明をすることはありますが、
大人の方で今だに当時のように虫が歯を食べるとは
考えている方はいないと思います。
しかしながら、虫歯の進行のイメージは、
意外と昔に考えられていた感じに似ているものなのです。
歯の構造は外表のエナメル質というガラス状の硬い材質で覆われ、
内面が象牙質という柔らかい材質があり、その内側に神経があります。
エナメル質のみの虫歯なら痛みはありません。
しかし、象牙質には象牙細管という細い蜂の巣状の穴が開いていて、
そこが神経につながっているため、象牙質に刺激がいくと痛みが生じます。
象牙質に達する深い虫歯であっても、エナメル質の穴が小さければ
刺激が象牙質へ到達せず、痛みが生じることがありません。
外から歯を見て、咬む面の溝(咬合面溝)にすごく小さな穴があったとします。
「なんだか黒くなってるけど痛くないし様子みようかな」と油断をしていると、
内部で大きくなってしまう可能性が高いです。
怪しいなっと思ったら、すぐにレントゲンで
内部を検査するのをオススメします。
それではみなさん、今日もよい食事を!
カテゴリーや各種特集ページからお越しの方は、ブラウザの「戻る」ボタンでお戻りください。