こんにちは。
みなさんは虫歯治療に使う材料が
どのようなものかご存知ですか?
今回は歯の治療に使う
金属の「アマルガム」のお話をしていきます。
アマルガムはパラジウム同様、
保険で適用される金属の一つです。
アマルガムとは銀とスズの合金に
銅や亜鉛を添加した粉末を、
水銀で練った歯科用合金です。
水銀と聞いてイタイイタイ病に代表される
体に悪い金属をイメージする方も多いと思いますが、
それらの有毒な金属は「有機水銀」で、アマルガムは
有機水銀と比べると体に害の少ない「無機水銀」です。
アマルガムはかれこれ180年近く使われている
歴史のある金属で、
人体への影響は未だに賛否両論です。
虫歯治療に使う材料は、
詰めてから固まる過程で多かれ少なかれ
収縮するものが多いのですが、
アマルガムは逆に膨張するため、
歯と詰め物の境目ができにくいとされています。
しかし、歯に対する接着はなく
単純に詰めて終了なので、
アマルガムと歯の境目から細菌が侵入して
再び虫歯になる可能性があります。
そのため、昨今の接着力の向上に伴い
使用されなくなってきました。
また、アマルガムと接触している残存歯質
(天然の歯の部分)が黒く染まる傾向があるのも
使用されなくなった理由の一つです。
論文でもアマルガムの肯定派と否定派に別れ、
人体への影響は確定的なものとは言い切れません。
しかし、パラジウム同様に予防の最先端の
スウェーデンでは安全性の面から
現在ではほとんど使われておらず、
ドイツでは、保健省が歯科業界に対して、
「幼児及び妊婦に、銅を含有するパラジウム合金と、
水銀・銀アマルガム合金を使用しない」
という勧告を行っています。
「アマルガムが体に悪いのではないか」
と心配してわざわざ外して
他の材料に変える必要はないと思いますが、
知らないうちに大きな虫歯になっていたりしないよう、
定期的な検診は心がけるようにしてください。
それではみなさん、今日もよい食事を!
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