こんにちは。
みなさんは虫歯治療に使う材料が
どのようなものかご存知ですか?
今回は知っていそうで意外と知らない
「材料」のお話をしていきます。
虫歯の治療に使う材料は大きく分けると
「金属」と「非金属」に分けられます。
また、その中でも保険で適用されるものと
そうでないものがあります。
まずはじめは、いわゆる「銀歯」と呼ばれる
保険の金属から解説していきます。
銀歯には歯型を作製して技工士に鋳造してもらう
「金銀パラジウム合金」と、
その場で歯科医師が直接詰める
「アマルガム」という金属があります。
前者の技工士が作製する
「金銀パラジウム合金」という金属は、
パラジウムという金属が主成分で
12%の金が含まれる合金です。
金銀パラジウム合金の特性は以下の通りです。
1. 天然歯に比べて非常に硬く、
磨耗する早さが違うので年月とともに
段差が生じて虫歯になりやすい。
2. 天然歯に比べて非常に硬いため、
噛み合う歯が削れてしまう。
歯に対して強い力がかかりやすい。
3. 金属のアレルギー症状がでる頻度が高い。
11.8%の人に金属アレルギーが生じる。
(1987年東京都済生会中央病院皮膚科パッチテスト調べより)
4. 時間が経つと金属が錆びて溶け出しによる二次的な虫歯、
歯や歯肉の変色、金属アレルギーなどを引き起こす可能性が高い。
5. 予防の最先端のスウェーデンでは安全性の面から
現在ではほとんど使われておらず、
ドイツでは保健省が歯科業界に対して、
「幼児及び妊婦に、銅を含有するパラジウム合金と、
水銀・銀アマルガム合金を使用しない」
という勧告を行っている。
6. 硬い金属なので、詰め物自体が割れたり欠けたりしにくい。
7. 保険が適用されるため安価である。
金属アレルギーに関して補足します。
現時点で金属アレルギーがなくても、
花粉症の様に自分の許容量を超えた時に
アレルギー症状は発生します。
口の中の金属は絶えず唾液により金属イオンが溶出し、
体内に取り込み続けています。
そのため、後天的に皮膚にアレルギー症状が生じたり、
掌蹠膿疱症という手の皮やかかとの皮が剥けるといった症状や、
ひどい時には髪の毛が抜け落ちてしまう症状が
出る場合もあります。
錆びにくい金属は保険適用ではありません。
次回は保険で使える金属の「アマルガム」についての説明です。
それではみなさん、今日もよい食事を!
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