前回の記事で「良い人間関係」を
『各人の自己実現を相互に助け合える関係の構築』と定義した上で、
「褒める」という行為がそのような関係の構築を
促進させると述べたところで筆をおきました。
今日からは、皆さんが日頃行っている褒めるという行為が
もたらす恩恵を再確認していきたいと思います。
まず始めに褒めることによって何が生まれるか。
褒めるとは相手の行為、言動、存在を肯定し評価することです。
それはつまり、「相手の承認欲求を満たす行為」に他なりません。
非常に多くの場合、子どもの成長が促進されるのは「褒められた時」です。
僕も教育とは第一に「褒めること」に他ならないと思っています
(時には厳しく叱ることも必要であることに異論はないですが)。
では、なぜ「褒められた時」に成長が促進するのでしょうか。
恐らく「承認欲求」を満たされたことに喜びを感じ、
その達成感を再度味わいたくなるからでしょう。
それが本人が承認されたい内容であれば尚更です。
その為の努力に対し、外部から「褒める」という形で評価が加わる。
自らの行為の評価が「主観」から「客観」に変化する瞬間です。
社会に出て経験を積むと、物事が少し分かるようになると
自分の仕事に対する「主観」がある程度、客体化されて
判断できるようになり、社会の評価と自分の評価が近しくなってきますが、
子どもにとっては自らを客観視する機会が多くありません。
子どもは「褒められる」ことにより社会との接点を垣間みて、
社会に対して自己の発信を工夫する様になる。
そうすることで、子どもの取り組みに十分な動機付けがなされ、
更なる成長を促進させていきます。
こうして多く「承認」されればされるほど、
「承認」されることに味をしめて、
何事にもトライしていく姿勢が育まれます。
僕の些細な経験則の中でも、子どもの頃によく褒められたと言う子は、
何事にも好奇心旺盛に楽しんで取り組んでいく子が多い気がします。
「承認」される達成感が、「失敗」の恐怖を凌駕していくのでしょう。
お子様の成長を促し、自己実現への翼を与える「褒める」という行為は、
お子様にとって最も近しい立場で「良い人間関係の構築」を生み出す
最善の行動と言っても過言ではありません。
褒めるという行為は他にも様々な副産物を生み出します。
次回は褒める行為の副産物を紹介していきたいと思います。
それでは今日も良い一日を!
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