図書館で勉強する少女

前回、リビングの中に子どもの勉強スペースを設ける、
もしくは、子供部屋の中にリビングスペースを設けた住まい方は
子どもの成績を伸ばせるか?という問いかけをしました。

逆をかえせば、子どもを子ども部屋に閉じ込めることで成績は上がるのか?
という話にもなります。

夏休みに図書館に行くと、自習室は受験を控えた中高生の子ども達で
埋め尽くされています。
図書館利用者のための閲覧席まで受験生たちに奪われてしまうため、
一時、社会問題にもなりました。

彼らは、自宅に自分の部屋がないのでしょうか?

そうではありません。
図書館の自習室で勉強した方がはかどるから、
子供部屋を飛び出して、図書館を利用するのです。
そこには同じ境遇の仲間たちがいる。
中には、顔見知りの友人もいる。
もしかしたら憧れのあの娘に会える。
そういった様々な動機が学習環境としての魅力を高めています。

そして、それらの魅力に共通する要素があります。
それは「人」です。

人は、人と人との交わりにわずらわしさも感じますが、安らぎも覚えます。
愛情だって「人と人との交わりの産物」です。
人と人との交わりや触れ合いがコミュニケーションであると定義すれば、
「家族間のコミュニケーションを促進させる住まい」とは、
リビングの中に勉強スペースがあるような住まいであって、
そういった住まいで育った子どもは賢くなる傾向にあるのです。

ただし、なんでもかんでもコミュニケーションで賢くできる訳ではありません。

次回は、それについてお話します。
家族間のコミュニケーションをどのように活用すれば子どもは賢くなるのか?についてご夫婦やご友人たちと話し合ってみて下さい。
いろんな発見や気づきがあることでしょう。

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