リュックを背負った女の子

我が家の子ども達にはたくさんのぬいぐるみのお友達がいますが、
『トイ・ストーリー』のアンディがウッディを
特に大切にしたように、彼女達にもそれぞれお気に入りがいます。
Rちゃん(長女)はトラの「サンバ」、
Kちゃん(次女)はネコの「ミルク」です。

振り返れば私も子どもの頃、枕元にぬいぐるみをずらりと並べて
寝るくらいお友達がたくさんいたのですが、
2歳くらいの時に買ってもらったイヌの「チロ」が一番のお友達で、
今でもリビングに飾ってあります。
しかし、朝起きると就寝前の整然さは一変し、
お友達は思い思いの場所で寝ているのが常でした。
(単に私の寝相が悪いということです(笑))
朝は時間が無いので、全員の消息を確認しないまま
布団を押し入れに突っ込んで登校しますが、
その時にチロの姿が見えないと一日中気が気でありませんでした。
(ちなみに遭難率一番はねずみのチュータローでした・・・)
ぬいぐるみでも子どもにとっては大切なお友達なのです。

毎回の家族旅行の前日、
娘達はそれぞれに連れて行くお友達の選抜会を開きますが、
「毎回参加」の栄に浴すのはやはり「サンバ」や「ミルク」です。

あれは2002年の鹿児島旅行。
仙台から直行便が無いので、関西空港で乗り換えとなりました。
その日、Kちゃんのリュックの中には当然「ミルク」がいたのですが、
お母さんが気を利かせ、「ミルクにも空港を見せてあげようね」と
リュックのファスナーを少し開け、顔を出してあげました。
さて、1時間くらい、空港内の広いショッピングモールを散策し、
何枚か記念写真を撮り、1階のマックに入って休憩しました。
その時にお姉ちゃんのRちゃんが異変に気付いたのです。
「あれ~ミルクいないよ?」「え~うっそ~」とKちゃん・・・。

なんと、開いたファスナーから
「ミルク」が落下したようなのです・・・。
半泣きになるKちゃん、
迫る乗り換え時間・・・あと30分くらいしかありません・・・。
どうする、どうする・・・。私は決断を迫られました。
(つづく)

 

9つの誤解:間違いだらけの“子育て”