前回の記事では、学習カリキュラムにおいて
「優先順位の設定が重要である」
というお話をしました。
今回は「優先順位の設定」について触れていきたいと思います。
優先順位を設定する上で重要なのは
「達成に至るまでにどんなスキルが必要なのか」
まずは列挙することです。
今回は英検3級の合格なので
・必要語彙数である2100語の学習
・中学3年履修程度の英文法の学習
・問題の演習
・合格点の獲得
これを踏まえて考えると
最終目標は勿論、合格点の獲得です。
これを逆算していくと
「合格点の獲得」が最終目標です。
その為には
「問題の演習」をする必要があり
「問題の演習」を行うには
最低限の「単語」と「文法」が必要になります。
こう考えると、
「演習」を早い段階で行う為に
「単語」と「文法」を早いうちに、ある程度
進めると効率が良いことが分かります。
今回は「単語」に焦点を充てて考えたいと思います。
暗記が必要な学習において忘れてはならないのは
「人は忘れる」ということと、
「理由がある方が覚えやすい」ということです。
そして苦手な生徒が面倒に思いがちなのが、
「類義語による体系化」です。
この点に留意して学習していくことで
大幅に効率を上げることができます。
今回は
「人は忘れる」
という点について触れていきましょう。
単語に限らず、「短期間で多くの暗記が必要な学習」では
実は日々の細かな積み重ねよりも
「大まかな学習を何度も復習する」ことが
効率的な場合が多いです。
例えば1日に確実に6語覚えるよりも、
1日の集中力で可能な限界量を3日連続で行う方が効率的です。
この例で言えば1日6語が最低必要であれば
最低で18語を「ざっくり」3日間学習する。
(当然、お子様が可能であれば
より多くの単語をこなして構いません。)
例えるならば、水をコップに溜めていくのに
1日数滴ずつ溜めるのであれば、
そのうちの大半(もしくは全部)は
その日の内に蒸発してしまいます。
そこで、あえて溜める量を少し多めに設定することで
なるべく蒸発を防ぐわけです。
この際に、先に挙げた「理由付け」と
「類義語」の結びつけは非常に大きな効果を発揮します。
そして、この18語の暗記を目標とする際に
皆様はお子様にどの様な学習方法を提案するでしょうか?
・何度も言って覚える
・何度も書いて覚える
・何度も読み返す
様々な方法があるとは思いますが、
暗記が得意な子と不得手な子の決定的な差は
「テストの回数」 です。
自分で学習した内容を何度もテストする。
お父さん、お母さんが手伝える最良のお手伝いが
このテストなのです。
極論を言ってしまえば
「3分後にテストをするからできる限り覚えてごらん」
これを10回繰り返すだけで殆ど覚えます。
そしてより効率的にする為に、
覚えたものはどんどんテストから外していって下さい。
実は、本番でできない子は、総じて覚えてない部分に関して
「自分が覚えてない」ことにすら気づいていません。
言い直せば「デキる」ということに
シビアじゃない子が多いんです。
書けば覚える。
ましてや、眺めれば覚える。
これ嘘です。
本当は、テストをしなければ覚えません。
だって
「覚えようと思って使う意識」と
「思い出そうと思って使う意識」とは、
全く違うからです。
本番のテストで求められるのは当然
「思い出そうと思って使う意識(脳)」ですよね。
そもそも目的が違うんです。
あえて「インプット」を目的としないで
「アウトプット」を目的とする。
「インプット」は「アウトプット」の過程に過ぎない。
これを早いうちに身につけてしまった子は相当強い。
異論は認めません(笑)。
長くなりましたが、本日はここまでにしたいと思います。
次回からも学習を効率化するカリキュラム設定を
掘り下げていきます。
それでは今日も良い1日を!
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