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小学生になっても私の好奇心は尽きることはありませんでしたが、
残念ながら私の好奇心を刺激するのも、疑問に答えてくれるのも、
多くの場合学校や先生ではなく数多くの書籍でした。

両親には
学習研究社の『○年の学習』(文系)と『○年の科学』(理系)、
小学館の『小学○年生』という月刊誌を
6年間購入してもらいました。
さらに、自宅には子ども向けの百科事典が揃っていて、
調べ物をする際には重宝しました。

当時の雑誌は優れもので、
『◯年の学習』は「信長、秀吉、家康」などの有名人だけでなく、
「紀伊國屋文左衛門」「三井高利」「山田長政」など生涯や、
「忠臣蔵」の顛末まで説明していました。

『◯年の科学』はサイエンス記事も魅力的でしたが、
ミジンコやアリを育てて観察するキットや、
様々な実験道具の付録も満載でした。
「工業原料サンプルセット」などもあり、
私はその付録で初めて「ボーキサイト」の現物を見ました。

『小学○年生』は漫画がメインですが、
それでも「平将門物語」などがあったりして、
歴史の勉強にもなりました。

その他、私は図書館小僧でしたから、
ホームズやSFを始め、たくさんの本を夢中で読みました。
本を読んでいる最中に「ご飯ですよ」「もう寝なさい」
と言われるのが大変残念で、まさに「寝食を忘れて」
読書にふけったということです。

探偵物でもSFでも、
その中から実に多くの物を学んだと思います。

例えば、ホームズが初めてワトソンと会った時
「アフガニスタンに行っていたこと」を見抜いて驚かせます。
私はその文で「アフガニスタン」という単語を
インプットしたのです。

勿論、当時は単に
「そうか、ワトソンはアフガニスタンに行ってきたのか」
と思っていただけで、
「アフガニスタンとは国であり、イギリスと戦争していた」
などということは全く知りませんでしたが(笑)

後に学習した時「そういうことだったのか!」
と感動するための種をたくさん蒔いていたと思います。
(続く)

9つの誤解:間違いだらけの“子育て”