私の暗黒時代の始まりは、小学4年生の時の「焼き鳥事件」です。
私の故郷秋田で当時、地域全体でスキー大会が開かれました。
各小学校の代表選手が出場し、それ以外の児童は応援します。
好きな会場で思い思いに応援するのです。
当日は親御さんをはじめ地域の大人も集まるので、
焼き鳥、焼きそば、ホットドッグなどの屋台も立ち、
お祭りのような様相です。
ただし、児童はお弁当持参、買い食いは御法度でした。
ところが、友達のO君は、親からお金をもらい、
お昼に焼き鳥を食べるつもり満々でした。
私が「買い食いはダメでしょ」と言っても
「大丈夫、大丈夫」と聞く耳を持ちません。
そして、昼頃、O君が焼き鳥を買うのを待っていたら、
焼き鳥を2本受け取って両手がふさがり財布が出せなくなったので、
私に「焼き鳥を持ってて」と頼んで来たのです。
私自身が買う訳では無いのでルール違反ではないだろうと考え、
持ってあげたら・・・。
タイミングが悪いことに、担任のN先生が通りかかったのです。
ジロリとにらみ、立ち去っていきました。
大会後の登校日、教室に入ってきたN先生は暗い表情で
「スキー大会の時、選手が頑張っているのに、
ルールを破って買い食いをしている人がいました。
本当に残念です。これから名前を呼ぶので前に出てきて下さい。」
と言い、違反者を教室の前に立たせました。
何とその中に私の名前も入っていたのです。
しかし、私の中には「きちんと説明すれば誤解は解ける」
と考え楽観していました。
ところがN先生、
「先生はとても悲しいです。言い訳も聞きません。」
と言い出し、1人1人ビンタをし出したではないですか!
私は張り倒されながら「せめて言い分くらい聞けよ!」
と憤激していました。
1970年代の小学校や中学校では
この手のことが横行していました。
体罰にはいろいろな意見がありますが、
悪いことをして叩かれるならまだしも、
冤罪であり、しかも事情聴取なしです。
未だに納得し難い「焼き鳥事件」です。
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