私の父は、癌でした。
あっという間でした。
珍しく、私の父と、私の妻が
二人でお芝居を観にいったことが
ありました。
チケットが2枚、取れたということで、
妻に譲ったと記憶しています。
確か、帝国劇場での
『ミス・サイゴン』だったような。
その終演の時間に合わせて、
私は劇場に迎えにいきました。
父と、妻と、私の 3 人で
お茶を飲み。
さて、帰ろうかとなったとき。
父が言うのです。
「もうちょっと、ゆっくりしてく。
先に行っていいよ。」
「??(いつもと違うな?)」
と思いつつ。父との仲は
もの凄く良かったわけでもないので、
「そっか。じゃ、先行くね。気をつけてね。」
と言って、その場を後にしました。
当時、父と私たち夫婦は別の家に
住んでいましたから、
その後のことは、よくわかりません。
とにかく、数日後。
父から電話があり、
「いま、病院だけど、どうやら
凄く悪いらしい。」
という言葉を聞きました。
その日から、3週間です。
3週間で、この世を去りました。
あっという間でした。
痛みが出てからでは、既に遅い
部位の癌でした。
そのとき、色々と思ったことがあります。
我々、色々なことを「知っている」けど、
本当に「理解」しているのか?
きちんと自分で「判断」を下しているのか?
とね。
癌は、怖い病気。
遺伝しやすい。
胃がんなら比較的、治りやすい。
早期診断が大事。
罹ったら抗がん剤。
でも。これ、「知ってる」けど
「聞きかじっただけ」の知識かも
しれないなあ、と。
自分で情報の齟齬を整理してないし、
「理解しよう」とした記憶がないなあ、と。
極論、世の中、知らないことだらけです。
飛行機が何で飛ぶのか、その「原理」は
まだ解明されていないですし。
広い広い宇宙の果てが
どうなっているのかも知らない。
政治家が普段、どんな生活をしているのか
実際のところ、ほとんど知らないし。
芸能人だって恋愛してるはずだけど、
そのほとんどはよく知らない。
ミッキーが実際のところ
世界に何人いるのかだって、わかりません。
世の中、知らないことばっかり。
そう思うと。
未来に希望が持てたりしませんか??
まだまだ、発掘の余地のある世界。
楽しいことが、もっと出てくるかも
しれません。
うーん。
辛気くさいまま文章を終えるのも
どうかと思って、方向を変えましたが、
ちょっと無理矢理過ぎたかな・・・?
今日も、素敵な1日をお過ごしください!
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