前回、最近の住宅はリビングやダイニングを
一体化した共用部を広げ、その分、
個室を狭くする傾向にあるとお伝えしました。
その事例がこちらの住宅です。
⇒ http://blog.livedoor.jp/ura410/archives/52861479.html
この住宅では、住空間の主役となる
リビングの天井高さを他の部分よりも高くとり、
さらに、天井を木板張りとしてプレミアム感を与えています
(スペシャルな空間にしています)。
これによって住空間にメリハリが生まれます。
このメリハリは、大人よりも
子ども達の方が感じ取りやすいものです。
住空間にメリハリを与えることは
家族内コミュニケーションの誘発にも繋がります。
住まい手は同じ住宅内にある特別な空間に
集まりやすい性質がありますからね。
私の事務所では、
一級建築士の育成事業も全国展開しておりますが、
そこでも空間構成のメリハリの重要性を
受講生達に教え続けています。
しかしながら、メリハリのない建築が
あまりに増えてしまいました。
最近の建築界でも長い経済不況の影響もあり、
「ニュートラル(均質)な空間」が増えています。
結果、昔と比べ、空間に対する感性も
大きく削がれてしまったように思えてなりません。
これはとても残念なことです。
今後、建物を見学する際には、
空間構成のメリハリを意識しながら
観察して頂けると嬉しいです。
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