卑弥呼の歯

こんにちは。
寒くなって来ましたが室内は暑く、
寒暖の差を激しく体に受ける今日この頃ですが、
みなさまはいかがお過ごしですか?

今日のテーマは噛む!です。

噛むことで健康を維持、増進させるということを
みなさんはご存知でしょうか?
噛むという行為は単に食べものを
ちぎったり砕くだけではなく、
全身に影響をもたらします。

例えば、何度か以前にも書いていますが、脳への刺激です。
歯と骨は直接くっついているのではなく、
その間には歯根膜という靭帯が存在しています。
歯根膜は噛んだ刺激が直接骨に
行かないようにするためのクッションの役割と、
噛んだことを脳へ知らせるセンサーの役割があります。
そのため、噛めば噛むほど脳が刺激されるので、
子供であれば脳の発達、高齢者であればアルツハイマーや
痴呆などの予防になります。
全ての歯が無くなった総入れ歯の方は
残念ながら歯根膜の刺激がないので、
それらの病気になりやすいという統計があります。

ところで、神奈川歯科大学の斉藤滋教授の研究で
興味深いものがあります。
最近の若い世代の方が好む食事は柔らかい物が多く、
食事時間も短く栄養を摂取できます。
その結果、現代人は昔の人に比べると
噛む回数や食事の時間が大幅に減ったと言われています。
それを実証するために、
卑弥呼(弥生時代)、紫式部(平安時代)、源 頼朝(鎌倉時代)、
徳川家康(江戸時代)、徳川家定(徳川13代将軍)、
さらには第2次世界大戦前の人の食事を復元し、
その噛む回数と食事の時間を
今の子どもたちの食事と比較したのです。

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現代人は邪馬台国の時代に比べ、噛む回数は6分の1、
食事時間は5分の1と非常に少ない結果となりました。

そこで、噛むことで健康を増進させることを目的に発足した
「日本咀嚼学会」では、「卑弥呼の歯がいーぜ」
という標語を掲げました。

ひ:肥満防止
み:味覚が発達
こ:言葉がはっきり
の:脳が発達
は:歯の病気予防
が:ガン予防
い:胃の働きをよくする
ぜ:全力投球

具体的には1口あたり30回ほど噛むのが目標です。
始めは顎が疲れて大変ですが、
習慣になっていけば全身の健康につながります。

それではみなさん、今日もよい食事を!

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