〜簡単なことから学問しよう 回答編〜
前回のコラムで、身近なことに「どうして?」「どうなる?」
を問いかければ学問の世界が開かれるというお話を致しました。
そこで今回は回答編です。
お調べになった方も多いとは思いますが、
気にせず進めさせて下さい。
なぜ円は360°なのか。
一説によると、この話は今から5000年くらい前に遡ります。
このチグリスとユーフラテス川って川の間に
「メソポタミア」って地方があったんです。
ちなみに現地の言葉で「メソポタミア」は「川の間」って意味です。
ご存知の通り、今分かってる範囲で世界最古の文明って
4つありましたね。
まずは、今やってる川の間のメソポタミア文明。
エジプトのナイル川沿いのエジプト文明。
インドのインダス川沿いのインダス文明。
それから、中国の黄河沿いの黄河文明。
さて、文明全部に共通して言えることは何でしょうか?
そう。川なんです!大きな川があった。
なんで川があると文明が発達するのんでしょう?
それは大きく分けて2つの理由があります。
一つは、川の周りは水が豊富。
そして川が流れて栄養たっぷりの土地を運んでくるから
農作物が育ちやすいというもの。
だから発展も早い。
もう一つの理由は、大きな川って氾濫しやすいんです。
川が大洪水を起こしてせっかく耕した畑を
水が全部流しちゃうんです。
この時に上流から栄養を運んでくれるから
悪い事ばかりではないんですが、
毎年毎年、せっかく耕した畑を
1から作り直してるのはうんざりしちゃうんですね。
だから人は頭を使う。頭を使って色々考えるんです。
こうやって文明が発達していきます。
そこでは色々な技術が生み出されます。
例えば測量術。
川がどのくらい増水したのか。どのくらい深いのか。
そんなのを量る技術も文明毎に発明されていきました。
そしてもう一つ。
昔のとても頭の良い人たちは、
川が氾濫するのにある規則性を見つけたんです。
昔の人は、川の氾濫は神様が怒ってると考えました。
そして、神様は空にいると思って、
空をずっと見つめてたらあることに気づきました。
それは、ある星が、それが毎年決まった時期になると
自分の頭の上にいるということです。
そして、その時期に氾濫が起きると。
そうなると、その星が川の氾濫と関係があるんじゃないか
って思ったんです。
それから何をしたか?
その人たちは、その星が、
再び自分の頭の上に来るのに何回寝たか数えたんです。
それが大体360日。
つまり5000年前には、
既に1年が360日くらいって気づいていたんです!
すごい発見です!
それで星が360日で一周して帰ってくることに由来して
一周は360°って決めました。
ここからは、僕の推論ですが、
それを見つけた人たちが神様と交信して川の氾濫を予知できる立場、
つまり「神官」になり、神権政治を始めていったんでは
ないでしょうか。
昔の時代に卑弥呼とか、
教皇とか超能力を持った人が権力者になっていったのも、
実は科学の知識を人より先に気づいていたのかもしれませんね。
いかがでしたでしょうか?
数学の角度の話からちょっと「なんで?」を繰り返すだけで
「歴史」の話や「政治」の話にまで飛び火できるんです。
再三申し上げている様に、「科目」いや「学問」に
垣根はありません。
そして入り口はどこにでも広がっています。
是非、お子様と一緒に楽しい学問ライフを
満喫して頂ければこれ以上の幸せはありません。
長くなりましたが、今日はこの辺で。
それでは今日も良い1日を!
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