小学生の頃、我が家は就寝は20:00、起床は6:00と
厳格に決まっていました。
父親は「地震・雷・火事」と併記されていた時代の
「親父」でしたから、嫌でもそれに従っていたのです。
当時、兄と一緒の子ども部屋に寝ていました。
夜は20:00には床に入ります。
眠れない時には兄とおしゃべりをしていたのですが、
興が乗って、ついつい声が大きくなると、
父親がやってきて雷を落とし、その瞬間、
「強制終了」ならぬ「強制就寝」となります(笑)
問題は朝です。
父親が現れ「起きろ~」という号令とともに布団を剥がすのです。
夏はともかく冬は大変でした。
当時の住居は高気密では無く、
窓の隙間から雪が入り込むような状況でしたから
冬の朝は室内でも外気温と一緒です。
心の準備の無いまま布団を剥がされると
「天国」からいきなり「地獄」に落とされるような感覚でした。
急いで身支度をし、父親は3人の子ども(兄・私・妹)を連れ、
家の周辺を散歩し、6:30からはラジオ体操をするのです。
友達からは「ラジオ体操一家」などと呼ばれていましたが、
私達兄弟は夏休みのラジオ体操は全く苦になりませんでした(笑)
こんな状況なので朝食の頃には十分にお腹がすいていて、
しっかり朝ご飯を食べることができました。
昨今、「百ます計算」で有名になった陰山英男先生が
学力向上のためとして「早寝・早起き・朝ご飯」
を提唱していますが、
我が家では当たり前のように実践していたことになります。
遅くまでテレビを見たり、朝もゆっくり寝たりしている
友達の話を聞いて「羨ましいなあ」と思ったこともありましたが、
今となると学習に適切な生活習慣を「強制」してくれた父親に
感謝しています。
後年、その頃のことを父親に尋ねたところ、
「実は、飲んだ翌日などは相当きつかった」
と告白したではありませんか。
子どもから見ると、毎日平然と早起きする父親に見えましたが、
実は相当「頑張っていた」のだと知りました。
感謝の念に堪えません。
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