予備校講師誕生物語(44)| フランスの農業
聴覚のハンディを克服すべく、 視覚・触覚・味覚・嗅覚を最大限に刺激して 「フランスの農業」を教える・・・。 思案の結果、フランスの農業をイメージできる 「現物」を直接見せようと考えたのです。 給食で食べているモノとはまる [...]
予備校講師誕生物語(43)| 産業革命の後で・・・
精神的に追い詰められた後の授業は 「産業革命」についての授業でした。 「国」や「貿易」(*)の概念も イメージできない生徒達に 「産業革命」をどうやって教えるのだ? 迷っている時間はあまりありません。 次々と授業の計画を [...]
予備校講師誕生物語(42)| 悪戦苦闘は続く・・・
思い通りに行かない授業はさらに続きました。 EC(ヨーロッパ共同体(*1))について説明する授業で、 「国の枠を越えて結合した」というイメージを作るために、 加盟国各国のカードを黒板に貼りつけ、 場所を確認しながらヨーロ [...]
予備校講師誕生物語(41)| ひとつのことだけでは不十分
教育実習の後半は「失地回復」のための戦いでした。 聾学校の生徒の特性を理解せずに、 思い上がった授業をした失敗を取り返し、 何とかして「子ども達にとって良き学びの機会になる授業」 を残したいと奮闘しました。 しかし、現実 [...]
子育て奮闘記(28)| それだったのね・・・
1歳を過ぎたK君が「指さし」を覚えました。 「欲しいものを指させば手に入る」、 「ダッコの時に行きたい方向を指させばそちらに行ける」など、 自分の思いを遂げる便利なツールを 手に入れたという感覚でしょうか、 嬉しそうに色 [...]
予備校講師誕生物語(40)| 塾での手法は通用しない
アルバイトをしていた学習塾では、 重要語句を空欄にした自作のプリントを使っていました。 話を聞きながら空欄を埋めていくという授業は 大変効率的なもので、生徒にも好評でした。 しかし、それは聾学校では全く通用しない手法だっ [...]
予備校講師誕生物語(39)| とんでもない思い違い・・・
「分からない」などの感情を 素直に表現する生徒を見ていて、 「自分の授業は大丈夫だろうか?」 と不安になる一方で、 すでに学習塾講師のアルバイトで 「教える」という経験を積んでいた私は 「何とかなるだろう」という気持ちも [...]
予備校講師誕生物語(38)| 無垢であること
「自然に耳から入る情報」というものがなく、 獲得する情報が限定されている聾学校の生徒達は 「無垢」であるといえるでしょう。 無垢であるために、彼らは大変素直であり、 その様子は愚直でさえあります。 それは「幼い」とも言え [...]
予備校講師誕生物語(37)| 聾学校の生徒達
大学入学直後に特殊教育に対する 資質が無いと思ってしまったことや、 1年前の教育実習を終えて先生になることを 断念していた(*)こともあり、 2回目の聾学校での教育実習へ行く前は 大変、気が重かったのを覚えています。 た [...]
予備校講師誕生物語(36)| 特殊教育との出会いと衝撃
私が入学した頃の宮城教育大学は、 A類(初等教育)B類(中等教育)C類(特殊教育) などに分かれていました。 私はB類の中学校社会科を希望していたのですが、 共通一次試験で点数が足りず、C類を受験することにし、 何とか滑 [...]
予備校講師誕生物語(35)| やっと見えてきた方向性
高校まで、生きることの悩みは尽きませんでしたが、 大学生になったあたりから、少しずつ、 人生の向かうべき方向が見えてきました。 大きかったのは、林竹二という先生の教育哲学を知ったことです。 「人間として正しく生きるために [...]
予備校講師誕生物語(34)| 道徳と世間の狭間で
中学時代は、真面目に道徳的に生活しようとしても 「お堅い、偽善」などとみなされるし、 試験の順位で上位につけると、 そんなに勉強してなくても「ガリ勉=性格が悪い」 などという先入観をもたれたものです。 また、大人は道徳に [...]